一瞬
今年もいつもの帰り道に
赤い曼珠沙華が咲き並び始めた
心の中に流れる季節が
ふたたび僕たちの間で重なった
君のまつげに落ちた埃を
僕の指先で掃った時
君は一瞬だけ目をとじた
君がいつも僕の肩先の埃を
手のひらで何気なく
そっと掃ってくれるようにね
僕も優しくなりたかったんだ
僕も一瞬だけ目をとじていた
風と風とが触れ合うように
どんな些細なことでもいい
通じ合うものが優しさなら
もっと生きてみたい
そう思えるから
時計の針が重なるように
どんな些細な一瞬でもいい
そこにあるものが優しさなら
もっと感じてみたい
そう思えるから
もっと優しくなりたいんだ
気がつけばいつも
君のことを探していた
今ここにある一瞬を
繰り返される一瞬を
そして
たった一度しかない一瞬を
君と感じていたいんだ
赤い曼珠沙華の咲く道の向こうに
赤い夕陽が沈んでゆく
似た者同士の一瞬が
ひとつの季節に重なり合って
深々と想いの赤へと溶けてゆく
この記事へのコメント
酒天
そして、金木犀の香りが漂い始めるのが心待ちです。
eriさんはほんとうに素敵な詩を書かれますね。
読み終えた後に心に残るものがあります。
そして、目が潤います。
ふーちゃん
eri
ようやく彼岸花が咲き始めました。・・・そういえば、金木犀の花ももうすぐすれば咲き始めるかもしれないですね。あの香り、とってもいい香りですよね。風にのって運ばれてくるところがいいですよね♪
いつも、あたたかいまなざしで、拙作にコメントをありがとうございます。少し肌寒くなってまいりましたが、うまく調節しつつ、お互い、夏と秋のあいまを楽しみましょう^^
eri
気温も徐々に秋モードに近づきつつありますね。
不吉なイメージのある彼岸花ではありますが、ここではあえて、花言葉の「想うはあなた一人だけ」と「情熱」そして「よいことが起こる予兆に、天から赤い花が降る」などの思いを込めてみました。ふーちゃんのコメを参考に、曼珠沙華という言葉に変えてみました。夕焼けはもちろん明日へ続くという意味です♪詩のことをいろいろ考えるのは楽しいですね☆
今日は彼岸花の通りを過ぎたあと、コスモスの群れに出会いました。周りの景色の色どりも楽しみなこの頃です^^